抄訳
中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)におけるFDG-PET所見と糖代謝関連遺伝子異常との関連は十分に解明されていない。本研究では、解糖系活性を促進する主要な遺伝子異常であるMYD88変異を、半導体PETにより非侵襲的に検出可能か検討した。PCNSL 54例(55病変)を対象に、SUVmaxおよび腫瘍対背景比(TBR)とMYD88変異との関連を解析した。その結果、半導体FDG-PETではMYD88変異例でSUVmaxおよびTBRが有意に高値を示し、TBRは高い診断能(AUC=0.913)を示した。多変量解析でも両指標は独立した予測因子であった。さらにトランスクリプトーム解析により、MYD88変異例で解糖系関連遺伝子の発現亢進が確認された。以上より、半導体FDG-PETはMYD88変異に伴う代謝亢進を反映する有用な非侵襲的診断法となり得る。