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2026/08/03

エゾヤチネズミを宿主とするオルソハンタウイルスであるHokkaidoウイルスの自然環境下における感染維持機構

論文タイトル
Maintenance of Hokkaido virus, a genotype of Orthohantavirus puumalaense, in the rodent host Myodes rufocanus bedfordiae under natural conditions
論文タイトル(訳)
エゾヤチネズミを宿主とするオルソハンタウイルスであるHokkaidoウイルスの自然環境下における感染維持機構
DOI
10.1128/jvi.00321-26
ジャーナル名
Journal of Virology
巻号
Journal of Virology Vol. 100, No. 7
著者名(敬称略)
Thi Ngoc Thuy Duong 苅和 宏明 他
所属
北海道大学大学院獣医学研究院衛生学分野 公衆衛生学教室
著者からのひと言
 オルソハンタウイルスは、宿主となるげっ歯類から人に感染してハンタウイルス感染症を引き起こす。オルソハンタウイルスに属するHokkaido virus(HOKV)は、宿主のエゾヤチネズミにおいて、急性感染期と持続感染期のいずれの時期にも重大な病理学的変化を引き起こすことなく、多臓器にウイルスが分布し、唾液、尿、および糞便から感染性ウイルスが排出されることが明らかになった。これらの知見は、宿主におけるオルソハンタウイルスの持続感染、および伝播機序に関する理解を深めるものとして重要である。

抄訳

自然条件下におけるオルソハンタウイルスの維持および伝播のメカニズムは依然として明らかになっていない。そこで本研究では、オルソハンタウイルスの一つであるHokkaido virus(HOKV)の自然宿主となっているエゾヤチネズミを2022年から2025年にかけて北海道当別町の森林において捕獲し、HOKVの宿主体内での分布と排出について調べた。捕獲された199匹のげっ歯類のうち、23匹がHOKVに感染していた。これらの個体についてウイルスRNAと抗体の保有状況を調べたところ、5個体は急性感染期であり、18個体は持続感染期あると考えられた。Realtime PCRおよび免疫組織化学染色により、HOKVは感染の急性感染期と持続感染期のいずれの個体においても、肺、腎臓、脾臓から高レベルのウイルスRNAおよび抗原が一貫して検出された。また、感染個体の口腔スワブ、尿、糞便からも感染性のあるHOKVが回収された。これらの知見は、オルソハンタウイルスが宿主の臓器内で高いウイルス量を維持して持続感染し、感染期間を通じて排出され得ることを示している。

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