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2026/08/06

Bacillus subtilis DB9011が産生するC17 Fengycin Bの腸管毒素原性大腸菌抑制における役割

論文タイトル
Role of C17 fengycin B from Bacillus subtilis DB9011 in enterotoxigenic Escherichia coli inhibition
論文タイトル(訳)
Bacillus subtilis DB9011が産生するC17 Fengycin Bの腸管毒素原性大腸菌抑制における役割
DOI
10.1128/aem.00276-26
ジャーナル名
Applied and Environmental Microbiology
巻号
Applied and Environmental Microbiology Vol. 92, No. 7
著者名(敬称略)
犬童 優樹、西山 啓太、北澤 春樹 他
所属
東北大学大学院農学研究科動物食品機能学分野
著者からのひと言
 薬剤耐性の拡大を背景に、養豚現場では抗菌薬に代わるETEC制御法の開発が求められています。本論文は、Bacillus subtilis DB9011の培養上清を、抗菌活性を指標として分画し、C17 Fengycin Bに富む画分がETECの増殖を濃度依存的に抑制すること、さらにコリスチンとの併用によりその抗菌効果が増強されることを示しました。プロバイオティクス候補株の抗菌機構を代謝産物レベルで明らかにし、子豚の離乳後下痢に対する新たな制御戦略の構築につながる知見を提供しました。

抄訳

 腸管毒素原性大腸菌(ETEC)は離乳後の子豚における下痢の主要な原因であり、薬剤耐性の拡大に伴い、抗菌薬に代わる防除法の開発が求められている。本研究では、Bacillus subtilis DB9011が産生する細胞外代謝産物のうち、抗ETEC活性に関与する物質を探索した。DB9011の培養上清は、ETECおよびSalmonella Typhimuriumなどの腸管病原細菌に対して強い増殖抑制作用を示した。培養上清を生物活性に基づいて分画し、液体クロマトグラフィー四重極飛行時間型質量分析に供した。その結果、増殖抑制画分に濃縮され、抑制活性を示さない基準株NBRC13719ᵀでは検出されない主要代謝産物として、C17 Fengycin Bが同定された。C17 Fengycin Bを含む画分はETECに対して濃度依存的な抗菌活性を示し、コリスチンとの併用で増殖抑制作用が増強された。一方、培養上清中の濃度に相当する条件では完全な増殖抑制には至らず、他の代謝産物の関与も示唆された。以上より、C17 Fengycin Bは、DB9011によるETECの増殖抑制に大きく寄与する主要な代謝産物であると考えられた。

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