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2026/08/07

 インフルエンザウイルス感染が引き起こす上気道常在細菌叢の病原性転化

論文タイトル
Influenza A virus infection induces initial proliferation of commensal Streptococcus pneumoniae in the larynx leading to dissemination into the lower respiratory tract
論文タイトル(訳)
インフルエンザウイルス感染が引き起こす上気道常在細菌叢の病原性転化
DOI
10.1128/jvi.00555-26
ジャーナル名
Journal of Virology
巻号
Journal of Virology Vol. 100, No. 7
著者名(敬称略)
加藤 広介 川口 敦史 他
所属
筑波大学医学医療系・分子ウイルス学研究室
著者からのひと言
 二次性細菌性肺炎はインフルエンザウイルス感染症による死亡例の多くを占める重要な合併症です。
その多くは、外環境からの病原性細菌による感染ではなく、体内常在菌の病原性転化(ディスバイオーシス)によるものです。
本研究で開発した動物モデルによって、詳細な分子機構を明らかにしていくことをめざしております。

抄訳

普段は病原性を示さず上気道に定着している常在菌が、インフルエンザウイルス感染をきっかけに病原性を発揮し、重篤な二次性細菌性肺炎を引き起こすことがあります。しかし、常在菌が上気道の「どこで」増殖を開始し、どのように下気道へ拡大するのかは明らかになっていませんでした。
本研究では、マウス上気道に定着できる肺炎球菌株を選定し、対数増殖期にのみ近赤外発光を示す組換え株を構築しました。これをマウスに定着させ、感染後の増殖動態をin vivoイメージングで解析しました。
その結果、菌増殖が顕著となる主要部位は鼻腔や肺ではなく、声帯周囲の喉頭であり、増殖能が活性して気管や肺へ拡大することが明らかになりました。
本研究は喉頭が常在菌の増殖が活性化する重要部位であることを示しています。今後、喉頭の微小環境変化を解明することで、二次性細菌性肺炎の早期予防や新たな局所介入法の開発につながると期待されます。

 

 

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