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2026/08/18

子宮頸部前がん病変にみられる染色体整列異常ECACの分子機構とその意義

論文タイトル
High-risk HPV E6 induces an aneuploidy-prone chromosome congression defect through destabilization of CENP-E.
論文タイトル(訳)
子宮頸部前がん病変にみられる染色体整列異常ECACの分子機構とその意義
DOI
10.1128/jvi.00625-26
ジャーナル名
Journal of virology
巻号
J Virol 100:e00625-26
著者名(敬称略)
瀬下 奈々美(共同筆頭著者)、堀 花那子(共同筆頭著者)、野澤 竜介(連絡著者)
所属
公益財団法人がん研究会 がん研究所 実験病理部
著者からのひと言
高リスク型HPVは、E6やE7を介してp53やRBなどのがん抑制機構を破綻させることで発がんを促進することが知られています。本研究では、それに加えて、E6がCENP-Eを不安定化し、染色体整列異常ECACを引き起こすという新たな作用を明らかにしました。興味深いことに、この作用は複数の高リスク型HPVで認められる一方、HPV18ではほとんど認められませんでした。HPV遺伝子型による発がん過程の違いを理解する手がかりになる結果だと考えています。

抄訳

子宮頸がんの前がん病変である高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)陽性の子宮頸部異形成では、ECAC (Ectopic Chromosome Around Centrosome)と呼ばれる特徴的な染色体整列異常が観察される。本研究では、高リスク型HPVがコードするE6タンパク質が、分裂期モータータンパク質CENP-Eを不安定化し、ECACを誘導することを明らかにした。さらにECACの誘導は複数の高リスク型HPV由来のE6に共通して観察され、E6を長期間発現した細胞では異数性細胞が蓄積した。これらの結果は、子宮頸部前がん病変におけるECACの分子基盤を明らかにするとともに、E6によるECACの持続的な誘導が発がん初期の染色体不安定性獲得に寄与する可能性を示す。

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