抄訳
モルビリウイルスには、麻疹ウイルスやイヌジステンパーウイルスなど、ヒトやさまざまな動物に感染するウイルスが含まれ、免疫細胞と上皮細胞に感染することを特徴とします。本研究では、モルビリウイルスが上皮細胞に感染する際に利用する「ネクチン4」という分子に注目し、動物種によるネクチン4の違いが、それぞれのウイルスがどの動物(ヒト、イルカ、コウモリ、イヌ、アザラシなど)に感染できるかに関係しているのかを調べました。その結果、いずれのモルビリウイルスも、多くの動物種のネクチン4を利用できる一方、イルカのネクチン4だけは、わずか1つのアミノ酸の違いによって、一部のウイルスに利用されにくいことが分かりました。これらの結果から、ネクチン4のわずかな違いも、モルビリウイルスがどの動物に感染できるかを決める要因の一つであることが明らかになりました。