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2026/09/02

SFPQ がRNA依存性に形成するコンデンセートが、神経超長鎖遺伝子の多次元的発現制御を統合する

論文タイトル
RNA-dependent SFPQ condensates coordinate multidimensional regulation of extra-long neuronal genes.
論文タイトル(訳)
SFPQ がRNA依存性に形成するコンデンセートが、神経超長鎖遺伝子の多次元的発現制御を統合する
DOI
10.1016/j.chembiol.2026.06.004
ジャーナル名
Cell chemical biology
巻号
Cell Chemical Biology, 2026; 33, 1146-1164.e9
著者名(敬称略)
細川 元靖 武内 章英 他
所属
愛媛大学大学院医学系研究科 生体構造医学講座
著者からのひと言
ヒトの遺伝子を1塩基=1 mの距離に見立てると、平均的な遺伝子でもおおよそフルマラソンほどですが、神経細胞では100 kmを超え、中には1,000 kmを超える長大な遺伝子が数多く働いています。ポリメラーゼがこれほど長い距離を安定して転写するために、多様な制御機構がどのように連携しているのか? 本研究でその謎の一端を明らかにしました。今後は、核内構造やコンデンセートという視点を含め遺伝子発現制御を理解していきたいと考えています。

抄訳

哺乳類の脳では、神経機能を支える100 kbを超える「超長鎖遺伝子」が数多く発現していますが、これら長大な遺伝子の転写伸長を担う分子複合体の実体は長らく謎のままでした。本研究では、RNA結合タンパク質SFPQが長鎖RNAを足場として、液-液相分離(LLPS)により核内にメッシュ状のコンデンセートを形成することを発見しました。この構造には、転写伸長、RNAプロセシング、クロマチン制御に関わる多様な因子が集積し、超長鎖遺伝子の発現を統合的に制御していました。さらに、この「転写伸長コンデンセート」が形成できなくなると、超長鎖遺伝子の転写やスプライシングが障害されることを明らかにしました。SFPQやその関連分子は自閉スペクトラム症(ASD)や筋萎縮性側索硬化症(ALS)とも関連しており、超長鎖遺伝子発現異常(long gene transcriptopathy)が神経疾患の発症に関与する可能性が示唆されました。

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