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2026/09/03

レンサ球菌ABCトランスポーターによるホスホマイシン排出の構造基盤

論文タイトル
Structural insights into fosfomycin efflux by a streptococcal ABC transporter
論文タイトル(訳)
レンサ球菌ABCトランスポーターによるホスホマイシン排出の構造基盤
DOI
10.1073/pnas.2535933123
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
巻号
Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 123 (35) e2535933123
著者名(敬称略)
田口 厚志 他
所属
大阪大学感染症総合教育研究拠点 病原体認識研究チーム 細菌生理学研究ユニット
著者からのひと言
薬剤排出ポンプはその重要性から長年研究が進められてきましたが、その中で抗菌薬の排出に直接関わる新たな薬剤排出ポンプを見つけ、その機能や仕組みを明らかにできたことに大きな意義を感じています。今後も、細菌感染症の新たな治療法の開発を見据え、薬剤耐性菌への対策につながる研究を進めていきます。

抄訳

 病原細菌が薬剤耐性を獲得する手段の一つとして、細胞内に入った抗菌薬を細胞外に排出する薬剤排出ポンプが存在します。薬剤排出ポンプは大腸菌や緑膿菌などのグラム陰性病原細菌で研究が進められてきた一方、肺炎球菌に代表されるグラム陽性病原細菌における役割や仕組みについては未解明な点が多く残されていました。本研究では、肺炎球菌の薬剤排出ポンプを網羅的に解析することで、機能未知のABCトランスポーターが細胞壁合成を阻害する抗菌薬ホスホマイシンの排出を担うことを突き止め、FoeABと命名しました。さらに、クライオ電子顕微鏡による構造解析とリポソーム再構成系を用いた生化学的解析を組み合わせることで、FoeABによる抗菌薬輸送の分子機構を明らかにしました。これまでホスホマイシンを排出する薬剤排出ポンプは報告されておらず、本研究はグラム陽性細菌における薬剤排出ポンプの基質認識特性がこれまで想定されていた以上に多様であることを示唆しています。

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