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2026/09/08

雄マウスにおけるスリーブ状胃切除術後の腸管形態とインクレチン産生細胞の解析

論文タイトル
An analysis of intestinal morphology and incretin-producing cells after sleeve gastrectomy in male mice.
論文タイトル(訳)
雄マウスにおけるスリーブ状胃切除術後の腸管形態とインクレチン産生細胞の解析
DOI
10.1530/JME-26-0016
ジャーナル名
Journal of molecular endocrinology
巻号
J Mol Endocrinol (2026) 77 (2): e260016
著者名(敬称略)
和田 直樹, 原田 範雄 他
所属
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学
福井大学 学術研究院 医学系部門 内分泌・代謝内科
著者からのひと言
肥満症の外科治療として行われているスリーブ状胃切除術は、高い減量効果と血糖改善効果を示すことが知られています。しかし、胃を小さくすることだけでは説明できない代謝改善機序については、十分に解明されていません。本研究成果は、スリーブ状胃切除術が消化管の形態と内分泌機能をどのように変化させるかを明らかにしたものであり、肥満症や2型糖尿病に対する減量・代謝改善手術のさらなる発展につながることが期待されます。

抄訳

スリーブ状胃切除術 (SG)は肥満に対する有効な治療法である。SGはインクレチンであるグルカゴン様ペプチド-1 (GLP-1)分泌を増加させるが、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド (GIP)分泌への影響は依然として不明である。SG後の腸管形態、GLP-1を産生する腸管内分泌L細胞数およびGIPを産生する腸管内分泌K細胞の数の変化を調査したこれまでの研究は、組織切片を用いた二次元的評価に基づいていた。本研究では、各細胞の特異的レポーターマウス系統を用いて、組織透明化法を用いた三次元 (3D)評価を行い、SG後の腸管形態およびインクレチン産生細胞数を詳細に評価した。糖摂取後のインスリン値とGLP-1分泌はSGマウスで偽手術マウスに比べ有意に高かったのに対し、GIP分泌には2群間で差が認められなかった。十二指腸の絨毛長および絨毛長軸幅はSGマウスで有意に短縮していた。SG後、回腸の絨毛L細胞数は有意に増加したが、大腸では変化しなかった。SG後、十二指腸の絨毛K細胞数は有意に減少した。本研究はSG後の腸全体の3D形態評価を初めて提供したものである。レポーターマウスと腸管の3D腸管を用いることで、腸管形態および絨毛・陰窩内のインクレチン産生細胞の数と局在が包括的に定量可能になった。

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