抄訳
高病原性Klebsiella pneumoniae(hvKp)は重篤な侵襲性感染症を引き起こすが、一般の臨床検査室で簡便にスクリーニングすることは難しい。本研究では、K. pneumoniae species complex 193株を対象に、亜テルル酸耐性と糖発酵試験を評価した。全ゲノム解析により、5つの病原性関連遺伝子のうち4つ以上を保有する株を高病原性株と定義した。高病原性株とter遺伝子の保有には強い関連があり、亜テルル酸添加培地での発育はter遺伝子の保有状況とよく一致した。亜テルル酸カリウムとアドニトールを添加したマッコンキー寒天培地を用いた高病原性株のスクリーニング法は、感度86.8%、特異度89.6%で、従来のstring test(感度73.5%、特異度72.0%)と比較して高い判別性能を示した。また、ST23の全株がズルシトール発酵陽性、L-ソルボース発酵陰性を示した。本法は、hvKpの簡便なスクリーニングに有用である可能性があり、糖発酵パターンは特定の高病原性関連系統の推定同定にも役立つと考えられた。