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2026/10/19

 高速原子間力顕微鏡で可視化された膜上におけるカドヘリン複合体のトランスおよびシス相互作用ダイナミクス

論文タイトル
Trans- and cis-interaction dynamics of cadherin complexes on membranes visualized by high-speed atomic force microscopy
論文タイトル(訳)
 高速原子間力顕微鏡で可視化された膜上におけるカドヘリン複合体のトランスおよびシス相互作用ダイナミクス
DOI
10.1073/pnas.2620441123
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
巻号
Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 123 (41) e2620441123
著者名(敬称略)
西口 茂孝 他
所属
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
モレキュラーバイオシステム研究部門
著者からのひと言
 細胞間接着タンパク質の機能は、隣り合う膜間の結合 (トランス結合) と同一膜上の結合 (シス結合) によって異なることが推察されていますが、これらの相互作用を識別して解析することは実現されていませんでした。本研究では、高速原子間力顕微鏡と人工膜システムを組み合わせることによって、膜タンパク質のトランス、シス結合を識別しながらリアルタイムで解析することを可能にしました。様々な膜タンパク質の相互作用解析に応用可能な成果です。

抄訳

 カドヘリンは、細胞同士を接着させ、動物のからだを形成・維持するために重要な細胞間接着タンパク質です。カドヘリンによる細胞間接着には、向かい合う細胞間のトランス相互作用と、同じ細胞膜上のシス相互作用による分子の集合が重要と考えられています。しかし、膜上でこれらの相互作用がどのように形成され、カドヘリンがどのように集合するのか、その動的な過程は十分にわかっていませんでした。本研究では、カドヘリンのトランス・シス相互作用を人工膜上に再構成し、高速原子間力顕微鏡を用いて直接観察しました。その結果、トランス結合したカドヘリンが向きや位置を変えながら動的に相互作用する様子や、シス相互作用を介した多様な相互作用パターンを捉えました。さらに、過去に報告された結晶構造とは異なる複合体構造も観察され、カドヘリンが膜上で複数の会合経路を介して動的かつ多様な構造を形成することが示唆されました。

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