抄訳
これまでに私たちは独自の培養法を確立し,イルカから新種細菌Ureaplasma cetiを分離することに成功しました(Segawa et al., Int J Syst Evol Microbiol. 2025).
一方、ジンベエザメ(Rhincodon typus)の糞便には,U. ceti と近縁と考えられるウレアプラズマ属細菌が優占することが報告されていましたが,培養分離には至っていませんでした.
そこで本研究は,U. cetiの培養法を基盤に条件を応用することで,ジンベエザメの糞便からこの細菌の分離培養に成功しました.
そして分離株の全ゲノム解析および培養性状の解析を行った結果,本菌がウレアプラズマ属の新種であることを明らかにし,ジンベエザメの学名に因んで「Ureaplasma rhincodontis」と命名しました.
これまで正式に命名されたウレアプラズマ属細菌はすべて恒温脊椎動物から分離されており,本菌は変温脊椎動物から初めて分離・培養されたウレアプラズマ属細菌に位置付けられます.