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2026/11/02

胸腺制御性T細胞の発生に影響を及ぼすエピゲノム異常に起因する自己免疫

論文タイトル
Autoimmunity induced by epigenome alteration affecting thymic Treg cell development.
論文タイトル(訳)
胸腺制御性T細胞の発生に影響を及ぼすエピゲノム異常に起因する自己免疫
DOI
10.1073/pnas.2626262123
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
巻号
Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 123 (42) e2626262123
著者名(敬称略)
Jia Long、市山 健司 他
所属
大阪大学 免疫学フロンティア研究センター
著者からのひと言
2025年の坂口志文教授によるノーベル生理学・医学賞の受賞を契機に、制御性T細胞(Treg)への関心は世界的に一層高まっており、Tregの分化・機能を制御する分子機構の解明に加え、Tregを標的とした新たな治療法の開発も注目されています。本論文では、Tregの早期分化に関する新たな制御機構を明らかにしており、様々な免疫関連疾患に対する画期的な治療法開発につながることが期待されます。

抄訳

エピジェネティック制御因子MBD3は、クロマチン構造の制御に関与するNuRD複合体の必須構成因子であるが、制御性T細胞(Treg)の分化および恒常性維持における役割は明らかになっていなかった。本研究では、T細胞特異的MBD3欠損マウスが、Tregの減少に伴って重篤な多臓器自己免疫疾患を発症することを見出した。さらに、網羅的な遺伝子発現およびエピゲノム解析により、MBD3が胸腺Tregの分化過程において、Il2ra(CD25)遺伝子領域に存在するTreg特異的エンハンサーの活性化を介してCD25の発現を促進することで、胸腺細胞からTreg前駆細胞への分化を支持することを明らかにした。本研究は、胸腺T細胞発生におけるエピゲノム制御の破綻が、Treg分化の障害を介して自己免疫疾患の発症につながることを示しており、Treg分化を支えるエピジェネティック制御機構の重要性を改めて提示するものである。

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