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日本人論文紹介:詳細

2021/08/05

後脳におけるグルコース利用率の低下により活性化する、後脳グルコースセンサーと視床下部を結ぶ神経伝達経路の形態学的解析

論文タイトル
Morphological Analysis of the Hindbrain Glucose Sensor-Hypothalamic Neural Pathway Activated by Hindbrain Glucoprivation
論文タイトル(訳)
後脳におけるグルコース利用率の低下により活性化する、後脳グルコースセンサーと視床下部を結ぶ神経伝達経路の形態学的解析
DOI
10.1210/endocr/bqab125
ジャーナル名
Endocrinology
巻号
Endocrinology Volume 162 Issue 9 (bqab125)
著者名(敬称略)
佐藤 真梨萌, 松田 二子 他
所属
東京大学 大学院 農学生命科学研究科 獣医学専攻 獣医繁殖育種学研究室

抄訳

後脳には、低栄養を感知し、糖新生や摂食、生殖機能を制御する機構が存在する。これまでのin vitro実験により、後脳の第4脳室(4V)を裏打ちする上衣細胞が、グルコースセンサーである可能性が示唆されてきた。本研究では、4V上衣細胞がグルコース利用率の低下を感知することをin vivoで証明すると同時に、低栄養時に生理機能を制御する、4V上衣細胞を起点とした神経伝達経路を同定することを目的とした。グルコース代謝阻害剤を雄ラットの4Vに0.5時間投与すると、4V上衣細胞が最初に活性化することを組織学的手法により明らかにした。また、1時間投与した場合は、血糖値上昇、摂食量増加及び血中テストステロン濃度低下が生じるほか、4V上衣細胞に加え、後脳のカテコールアミン神経細胞及びニューロペプチドY(NPY)神経細胞、視床下部の副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン神経細胞及びNPY神経細胞が活性化することを発見した。以上の結果から、4V上衣細胞はグルコース利用率の低下を感知し、後脳の神経細胞ならびに視床下部の神経細胞を介して、生理機能を制御する可能性が示唆された。

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