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2022/08/08

CUBICを用いたマウス腎臓の3次元免疫染色法

論文タイトル
Whole-Kidney Three-Dimensional Staining with CUBIC
論文タイトル(訳)
CUBICを用いたマウス腎臓の3次元免疫染色法
DOI
10.3791/63986
ジャーナル名
Journal of Visualized Experiments(JoVE)
巻号
J. Vis. Exp. (185), e63986
著者名(敬称略)
長谷川 頌、南學 正臣
所属
東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科

抄訳

腎臓病が進行するメカニズムには未解明の点が多く、その原因の一つとして腎臓の構造や機能を立体的・包括的に把握する手段がないことが挙げられる。腎臓には様々な構造が存在するが、既存の病理学的手法は組織の断面の観察にとどまっており、障害による腎臓の構造や機能の変化を3次元で捉えることができなかった。
組織透明化は3次元構造を保ったまま組織の内部構造を観察するために発展してきた手法である。著者たちは東京大学システムズ薬理学教室との共同研究で、組織透明化手法CUBICと3次元免疫染色を組み合わせてマウス腎臓の様々な構造(交感神経、動脈、糸球体、近位尿細管、集合管)を可視化する手法を確立し、それを応用することで「急性腎障害後の腎交感神経障害 (Kidney Int. 2019;96:129-138.)」および「糖尿病腎症における腎エネルギー代謝変化 (Kidney Int. 2020;97:934-950.)」など様々な腎臓病の病態を明らかにしてきた。
本論文は、上記の研究で用いた腎臓の3次元病態解析の詳細な手順をビデオプロトコルの形で解説したものである。

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