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2022/11/04

Ligilactobacillus agilisがもつフラジェリンの特定アミノ酸置換による抗原性の改変

論文タイトル
Immunogenic Modification of Ligilactobacillus agilis by Specific Amino Acid Substitution of Flagellin
論文タイトル(訳)
Ligilactobacillus agilisがもつフラジェリンの特定アミノ酸置換による抗原性の改変
DOI
10.1128/aem.01277-22
ジャーナル名
Applied and Environmental Microbiology
巻号
Applied and Environmental Microbiology October 2022  Volume 88  Issue 20  e01277-22
著者名(敬称略)
梶川 揚申 他
所属
東京農業大学 応用生物科学部 農芸化学科

抄訳

有べん毛乳酸菌Ligilactobacillus agilisは運動性を示す腸内共生細菌である。細菌べん毛繊維構成タンパク質であるフラジェリンはToll-like receptor 5 (TLR5)のアゴニストとして知られるが、興味深いことにL. agilis由来のフラジェリンは、他と類似した構造を持つにも関わらず抗原性が低い。我々はこの理由がTLR5認識部位におけるわずかなアミノ酸残基の違いにあるという仮説に基づき、当該アミノ酸残基を置換した組換えフラジェリンタンパク質およびL. agilis変異株を作製してこれを検証した。結果として、低い抗原性に関わると予測された3か所のアミノ酸残基を置換することで、L. agilisのフラジェリンおよび変異株の抗原性が顕著に増強された。以上より、宿主免疫系が病原細菌と共生細菌を識別する上で、これらのアミノ酸残基の違いが重要であると結論付けられた。

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