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2022/11/21

小笠原におけるグリーンアノールの捕獲のための止まり木直径の選択性

論文タイトル
Selectivity of Perch Diameter by Green Anole (Anolis carolinensis) for Trapping in Ogasawara
論文タイトル(訳)
小笠原におけるグリーンアノールの捕獲のための止まり木直径の選択性
DOI
10.5358/hsj.41.172
ジャーナル名
Current Herpetology
巻号
Current Herpetology Volume 41, Issue 2
著者名(敬称略)
三谷 奈保
所属
日本大学 生物資源科学部 生物環境工学科

抄訳

 小笠原諸島における外来のグリーンアノールの防除対策は、主に粘着トラップである。アノールがよく利用する木の幹の特徴が特定されれば、そういった場所にトラップを集中させることにより捕獲効率が向上する可能性がある。幹の直径による選択性について分析するため、アノールが利用していた270本の木の幹と調査地域にある1,024本の木の幹の直径を測定した。その結果、トカゲは直径1cm以下の幹を避けることが明らかになった。一方、直径が2cm以上ある幹については、直径の大小にかかわらず、ランダムに利用されていた。地域や森林によって、樹木の直径分布は変化する。アノールがよく利用する木の幹の直径の範囲は場所によって変化することが推測される。様々な直径の幹や枝に有効な捕獲技術を開発することは有益であろう。

 

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