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国内研究者論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2018/04/26

膵神経内分泌腫瘍におけるヒストンH3.3/H3K9me3径路を介したDAXXの腫瘍抑制機能

論文タイトル
Tumor suppressor functions of DAXX through histone H3.3/H3K9me3 pathway in pancreatic NETs
論文タイトル(訳)
膵神経内分泌腫瘍におけるヒストンH3.3/H3K9me3径路を介したDAXXの腫瘍抑制機能
DOI
10.1530/ERC-17-0328
ジャーナル名
Endocrine-Related Cancer Bioscientifica
巻号
Endocrine-Related Cancer Vol.25 No.6 (619-631)
著者名(敬称略)
上田 浩樹, 田中 真二 他
所属
東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科 分子腫瘍医学分野

抄訳

膵神経内分泌腫瘍(PanNET)では、高頻度にDAXX遺伝子変異、蛋白欠失が認められる。DAXXは転写抑制因子として知られているが、PanNETにおける意義には不明な点が多い。我々は臨床検体を解析し、DAXX蛋白の低発現症例が非機能性、Ki-67高値、G2に多く、その33.3%に遺伝子変異を検出することを明らかにした。さらにゲノム編集にてDAXX遺伝子をノックアウト(KO)したヒトPanNET細胞株を作成し、microarray及びクロマチン免疫沈降法にて標的遺伝子を探索した結果、DAXX/H3.3/H3K9me3経路により直接転写抑制される標的遺伝子STC2を同定した。DAXX-KO PanNET細胞ではスフェア形成能が亢進したが、その効果はSTC2ノックダウンにより解除された。マウス腫瘍モデルでは、DAXX-KOにより造腫瘍能が亢進しSTC2蛋白高発現を認めた。臨床的には、DAXX低発現かつSTC2高発現症例で有意に再発率が高かった。DAXX低発現と標的分子STC2高発現の組み合わせはPanNETの再発バイオマーカーであり、治療標的となる可能性が明らかとなった。

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2018/04/05

窒素固定型(ヘテロシスト形成型)シアノバクテリアAnabaena sp. PCC 7120のG6PDHのレドックス制御の分子機構

論文タイトル
Thioredoxin regulates G6PDH activity by changing redox states of OpcA in the nitrogen-fixing cyanobacterium Anabaena sp. PCC 7120
論文タイトル(訳)
窒素固定型(ヘテロシスト形成型)シアノバクテリアAnabaena sp. PCC 7120のG6PDHのレドックス制御の分子機構
DOI
10.1042/BCJ20170869
ジャーナル名
Biochemical Journal Portland Press
巻号
Biochemical Journal Vol.475 No.6 (1091-1105)
著者名(敬称略)
見原 翔子, 久堀 徹 他
所属
東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所

抄訳

Glucose 6-phosphate dehydrogenase (G6PDH)は、酸化的ペントースリン酸経路の最初の反応を触媒しNADPH合成を担っている酵素で、植物の葉緑体ではレドックス制御(酸化型が活性化する)を受けることが知られている。窒素固定型シアノバクテリアでは、G6PDHは窒素固定反応を触媒するニトロゲナーゼへの還元力供給において重要な役割を果たしており、その活性化因子であるOpcAの存在下で基質に対して高い親和性を示す。窒素固定型(ヘテロシスト形成型)シアノバクテリアAnabaena sp. PCC 7120でも、G6PDH活性がレドックス制御を受けていることが報告されているが、これまで、その分子機構は不明であった。今回の研究では、チオレドキシンがOpcAのレドックス状態を変化させることでG6PDHの活性が調節されることを明らかにし、制御に関わるOpcAのCys残基を特定した。また、OpcAのレドックス状態が光照射だけでなく窒素源にも影響されることを明らかにし、窒素欠乏下では窒素固定に必要な還元力を供給できるよう制御されている可能性があることを示した。

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2018/04/02

選択的アンドロゲン受容体作動薬S42は前立腺癌細胞の増殖を抑制する

論文タイトル
Selective Androgen Receptor Modulator S42 Suppresses Prostate Cancer Cell Proliferation
論文タイトル(訳)
選択的アンドロゲン受容体作動薬S42は前立腺癌細胞の増殖を抑制する
DOI
10.1210/en.2018-00099
ジャーナル名
Endocrinology Endocrine Society
巻号
Endocrinology Vol.159 No.4 (1774?1792)
著者名(敬称略)
川波 賢子, 柳瀬 敏彦 他
所属
福岡大学医学部内分泌・糖尿病内科

抄訳

我々は以前、前立腺を刺激せずに脂質代謝に有益な効果を有する選択的アンドロゲン受容体(AR)修飾剤S42を同定した。S42はDHT刺激下のAR転写活性化を抑制することから、今回、S42の前立腺癌細胞増殖に対する影響を検討した。S42はAR陽性前立腺癌細胞LNCaPおよび22Rv1の基礎あるいはDHT依存性の細胞増殖を顕著に抑制したが、AR陰性PC-3細胞でもわずかに同様の現象を観察した。S42はTUNEL法でアポトーシスを誘導せず、BrdUの取り込み(細胞分裂)を有意に抑制した。S42は前立腺癌細胞における成長因子誘導性のErk-MAPKのリン酸化を抑制した。一方、DHTはERK-MAPKの発現を増加させたが、これもS42によって阻害された。S42はDHT誘導性に増加したAR、IGF-1受容体(IGF-1R)およびインスリン受容体(IR)のタンパク質発現も抑制した。S42はLNCaP細胞をヌードマウスへ播種し作成した腫瘍の増殖も有意に抑制し、腫瘍組織内のPSA、P504S、Ki67およびリン酸化ERK-MAPKの発現を減少させた。結論として、S42は増殖関連受容体(IGF-1R、IR、AR)の発現阻害やERK-MAPKの活性化抑制を介して前立腺癌増殖を抑制する。S42は前立腺癌治療の有用な候補物質となり得る。

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2018/03/28

Phosphatase of regenerating liverは細胞のマグネシウム恒常性を維持する

論文タイトル
Phosphatase of regenerating liver maintains cellular magnesium homeostasis
論文タイトル(訳)
Phosphatase of regenerating liverは細胞のマグネシウム恒常性を維持する
DOI
10.1042/BCJ20170756
ジャーナル名
Biochemical Journal Portland Press
巻号
Biochemical Journal Vol.475 No.6 (1129-1139)
著者名(敬称略)
吉田 篤, 三木 裕明 他
所属
大阪大学微生物病研究所・細胞制御分野

抄訳

Phosphatase of regenerating liver(PRL)は悪性度の高いがんで高発現しており、積極的にその悪性化を促進する。これまでの研究からMg2+輸送との関連が示唆されてきたが、その重要性は不明だった。培養細胞の培地からMg2+を除去すると、PRLのタンパク質量が顕著に増加した。このときPRLをRNAiにより発現抑制すると、細胞内Mg2+量が著しく減少して細胞死が起こった。このMg2+枯渇応答性のPRL増加の仕組みを調べたところ、PRL遺伝子の転写レベルでの調節が主因であることが分かった。この遺伝子発現誘導は転写因子STATの活性化によるものであり、その機能阻害化合物やRNAi発現抑制によってPRL増加はほぼ完全に抑制できた。これらの実験結果から、PRLは環境条件応答性に細胞内Mg2+量を調節することが明らかとなり、がん悪性化におけるMg2+調節の重要性が示唆された。

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2018/02/27

シロアリ腸内から分離された新菌種Lactococcus reticulitermitis

論文タイトル
Lactococcus reticulitermitis sp. nov.,isolated from the gut of the subterranean termite Reticulitermes speratus
論文タイトル(訳)
シロアリ腸内から分離された新菌種Lactococcus reticulitermitis
DOI
10.1099/ijsem.0.002549
ジャーナル名
International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology Microbiology Society
巻号
Vol.68 No.2(596-601)
著者名(敬称略)
雪 真弘、坂本 光央 他
所属
理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室

抄訳

シロアリの腸内には、数百種類の細菌が生息し、複雑な共生系を構築している。
しかし、シロアリ腸内細菌の多くが、培養することが難しい難培養性細菌であることが知られており、これまで培養された細菌は限られていた。
今回、日本に広く生息するヤマトシロアリの腸内から、腸内の群集構造解析で検出されていた乳酸菌の1種を分離することに成功した。
分離株Rs-Y01は通性嫌気性のグラム陽性球桿菌であり、16S rRNA遺伝子配列に基づく分子系統解析からLactococcus属に属し、最も近縁な菌種はLactococcus raffinolactis JCM 5706T(類似度が98.1%)であった。
分離株Rs-Y01は糖発酵性、酵素反応パターンおよび菌体脂肪酸組成などが近縁種とは異なっていた。
以上の結果より、分離株をLactococcus属の新菌種Lactococcus reticulitermitis(基準株Rs-Y01=JCM 32106)として命名提案した。

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2018/02/26

抗血栓効果をもつ食事と運動による血栓症の予防:全血を用いる包括的測定法による知見

論文タイトル
Prevention of thrombotic disorders by antithrombotic diet and exercise: evidence by using global thrombosis tests
論文タイトル(訳)
抗血栓効果をもつ食事と運動による血栓症の予防:全血を用いる包括的測定法による知見
DOI
10.4155/fsoa-2017-0104
ジャーナル名
Future Science OA Future Science
巻号
Published Online:24 Jan 2018
著者名(敬称略)
山本順一郎 他
所属
神戸学院大学名誉教授、抗血栓食研究会名誉会長

抄訳

心筋梗塞や脳卒中などの血栓症においては、予防は治療に優る。しかし血栓準備状態を判定できる測定法は2つしかない。Global Thrombosis Test (GTT)とGlobal Parallel-Plate Thrombosis Test である。これらの測定法は、抗血栓剤の薬効モニタリングや新規抗血栓薬剤の開発に有効なだけでなく、野菜や果物および規則的な運動が血栓準備状態に及ぼす効果の検査にも有効である。この総説は、選別された抗血栓性野菜や果物品種および運動が血栓準備状態を改善するとの報告について考察を加えたものである。GTTあるいは Global Parallel-Plate Thrombosis Test を用いた将来の臨床研究により、抗血栓効果をもつ食事および運動による血栓症予防効果がより確かになると考えられる。
 

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2018/02/21

甲状腺原発MALTリンパ腫107例の長期予後-日本の単一医療機関における検討

論文タイトル
Long-Term Outcomes of 107 Cases of Primary Thyroid Mucosa-Associated Lymphoid Tissue Lymphoma at a Single Medical Institution in Japan
論文タイトル(訳)
甲状腺原発MALTリンパ腫107例の長期予後-日本の単一医療機関における検討
DOI
10.1210/jc.2017-01478
ジャーナル名
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism Endocrine Society
巻号
J Clin Endocrinol Metab Vol.103 No.2 (732?739)
著者名(敬称略)
渡邊 奈津子 他
所属
伊藤病院 内科

抄訳

背景:甲状腺原発MALTリンパ腫は予後良好な節外性リンパ腫である。目的:至適治療を検討するため長期予後を明らかにする。対象と方法:伊藤病院にて診断されたステージIE又はIIEの限局期MALTリンパ腫107例の後方視的研究。結果:対象は年齢中央値67(範囲28-88)才、男女比1対4。初期治療は放射線治療単独(RT):58例、化学療法と放射線治療併用(CMT):48例、化学療法単独(CT):1例で、全症例で治療が奏功した。この内6例で再発を認めた。5年全生存率及び無イベント生存率は、順に94(95%信頼区間 (CI):87-97) %、92(95%CI:85-95)%、10年全生存率及び無イベント生存率は、順に91(95%CI:83-95)%、84(95%CI:74-90)%と良好だった。初期治療別では、5年全生存率は、順にCMT群93(95%CI:81-98)% vs RT群94(95%CI:84-98)%、(log rank test:p=0.91)で有意差は認めなかった。有害事象はCMT群では化学療法に由来する好中球減少症、神経障害、便秘、肺臓炎がRT群の有害事象に加えて認められた。甲状腺機能低下症は71例(67%)で治療による差はなかった。結語:甲状腺原発MALTリンパ腫の長期予後は何れの初期治療によっても良好である。

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2018/02/02

骨芽細胞AMP-activated protein kinaseは雄マウスの出生後骨成長を制御する

論文タイトル
Osteoblast AMP-Activated Protein Kinase Regulates Postnatal Skeletal Development in Male Mice
論文タイトル(訳)
骨芽細胞AMP-activated protein kinaseは雄マウスの出生後骨成長を制御する
DOI
10.1210/en.2017-00357
ジャーナル名
Endocrinology Endocrine Society
巻号
Endocrinology Vol.159 No.2 (597?608)
著者名(敬称略)
金沢 一平 他
所属
島根大学医学部内科学講座 内科学第一

抄訳

我々はこれまでに骨代謝におけるAMP kinase (AMPK)の重要性について報告してきた。骨芽細胞におけるAMPK活性化は分化、石灰化を促進するが、骨芽細胞AMPKのin vivoにおける役割については不明な点が多い。本研究では骨芽細胞特異的にAMPKをノックアウト(AMPK-KO)して骨構造解析を行うことにより、骨芽細胞AMPKのin vivoにおける役割について検討した。AMPK-KOは生後から成長障害を認め、海綿骨・皮質骨ともに骨量が有意に低下していた。皮質骨内膜面の骨形成が有意に低下していたのに対し、破骨細胞が有意に増加していた。頭蓋骨、大腿骨から骨芽細胞、未分化骨髄細胞を採取し、real-time PCRにて骨代謝関連遺伝子の発現を検討したところ、Runx2、Osterix、BMP-2などの骨形成関連因子が有意に低下し、ALP、osteocalcin、type 1 collagenの分化マーカーの発現も低下していた。一方、破骨細胞誘導因子であるRANKLは有意に上昇を認めた。AMPK-KOでは骨芽細胞分化障害による骨形成低下とRANKL発現上昇による骨吸収誘導により骨量が低下することが明らかになった。しかたがって、骨芽細胞AMPKは骨形成、骨リモデリングにおいて重要な因子であり、新たな骨粗鬆症治療標的因子である可能性が示唆された。

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2018/01/23

妊娠後期における母体からのプロラクチンは、次世代の子孫が育児行動を発現させる上で重要である

論文タイトル
Maternal prolactin during late pregnancy is important in generating nurturing behavior in the offspring
論文タイトル(訳)
妊娠後期における母体からのプロラクチンは、次世代の子孫が育児行動を発現させる上で重要である
DOI
10.1073/pnas.1621196114
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America  National Academy of Sciences
巻号
November 20, 2017 vol. 114 no. 49, 13042-13047
著者名(敬称略)
西連寺 拓、池澤 淳、下川 哲昭 他
所属
高崎健康福祉大学 健康福祉学部・健康栄養学科 他

抄訳

母親の育児行動は種の保全にとって極めて重要であるが、育児行動の生物学的基盤に関する私たちの知識は不十分である。この論文では、母親の育児行動の程度は自分の胎児期に存在する因子によって制御されることを示す。我々は、Cin85欠損(Cin85-/-)母マウスは、脳における過剰なドーパミンシグナルの結果、下垂体ホルモンであるプロラクチン(PRL)分泌が減少していることを見出した。この雌の子孫は正常に成熟し自分の仔を産む。しかし、仔の巣への回収行動や授乳などの育児行動は強く抑制されていた。驚いたことに、WT由来の胚をCin85-/-マウスの卵管に移植すると、得られた仔は母親になりWTにも関わらず抑制された育児行動を示した。逆にCin85-/-由来の胚をWTマウスの卵管に移植すると、得られた仔は母親になりCin85-/-にも関わらず正常な育児行動を示した。さらにPRLをCin85-/-マウスの妊娠末期に投与した場合、誕生した仔の多くは母親になり育児行動を示した。これは、育児行動に関連する脳内神経回路がCin85-/-から生まれた子どもでは活動的ではなかったが、母親へのPRL投与はこの回路の神経活動を正常レベルに回復させたという知見と相関する。これらの結果から、妊娠後期は次世代における育児行動の発現を決定する上で極めて重要であり、母親のPRLはこの発現のための重要な因子であることが示唆される。周産期に分泌される母体からのPRLは、母親だけでなく仔においても将来母親になった際の育児行動の発現に影響を及ぼす。

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2017/12/28

Alcadein α酸性ドメイン内複数サイトのリン酸化はキネシン‐1への結合とGolgi体におけるカーゴ小胞形成に必要である

論文タイトル
Phosphorylation of multiple sites within an acidic region of Alcadein α is required for kinesin-1 association and Golgi exit of Alcadein α cargo
論文タイトル(訳)
Alcadein α酸性ドメイン内複数サイトのリン酸化はキネシン‐1への結合とGolgi体におけるカーゴ小胞形成に必要である
DOI
10.1091/mbc.E17-05-0301
ジャーナル名
Molecular Biology of the Cell American Society of Cell Biology
巻号
December 15, 2017 vol.28 no.6 3844-3856
著者名(敬称略)
蘇武 佑里子、鈴木 利治 他
所属
北海道大学大学院 薬学研究院 神経科学研究室

抄訳

Alcadeinα(Alcα)/Calsyntenin-1はキネシン-1と直接結合することで輸送小胞カーゴとして神経軸索上を輸送される。しかしながら、ゴルジ体において特異的にAlcαカーゴが形成される仕組みやキネシン-1がAlcαと結合する制御機構は未解明であった。
我々はAlcα細胞質ドメインの3ヶ所のSer残基のリン酸化がキネシン-1への結合に必要であることを新たに見いだした。AlcαはGolgi体においてアダプタータンパク質X11Lを介してアミロイド前駆体タンパク質(APP)と複合体を形成しているが、通常これらは別々の輸送小胞を形成し軸索中を輸送される。しかし、キネシン-1結合能の低いAlcαリン酸化サイトのアラニン変異体はAPP小胞に入り込むことで軸索中を高速に輸送されていた。加えて、Alcαアラニン変異体はGolgi体における輸送小胞の形成効率が低いことを見いだした。これらの結果から、Golgi体におけるAlcα特異的な小胞形成にはリン酸化により制御されるキネシン-1への結合が必要であることが明らかになった。Alcαはカーゴ受容体として機能すると考えられており、Alcαのリン酸化は小胞内に含まれるカーゴ分子が必要な時期に必要な量を軸索末端に送るためのシグナルとして機能することが示唆された。

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2017/12/26

糖尿病マウス血清のプロテオーム解析により同定されたsoluble EGFRはインスリン抵抗性の指標となるバイオマーカー候補である

論文タイトル
Serum Quantitative Proteomic Analysis Reveals Soluble EGFR To Be a Marker of Insulin Resistance in Male Mice and Humans
論文タイトル(訳)
糖尿病マウス血清のプロテオーム解析により同定されたsoluble EGFRはインスリン抵抗性の指標となるバイオマーカー候補である
DOI
10.1210/en.2017-00339
ジャーナル名
Endocrinology Endocrine Society
巻号
Endocrinology Vol.158 No.12 (4152?4164)
著者名(敬称略)
京原 麻由, 白川 純, 寺内康夫 他
所属
横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学

抄訳

新規糖尿病バイオマーカーの探索のため、我々は肥満糖尿病モデルであるdb/dbマウスを用いて、1) 4, 8, 12, 24週齢の血清、2) 抗糖尿病薬であるGLP-1受容体作動薬のリラグルチド(Lira)投与後の血清のプロテオーム解析を行った。db/dbマウス血清で低下し、Lira投与で回復するEpidermal growth factor receptor (EGFR、血清中でsoluble EGFR (sEGFR) として存在) を同定し、血清ELISA、肝臓・脂肪組織の遺伝子発現で同様の変化を確証した。血清sEGFRは、肥満とインスリン抵抗性を呈する高脂肪食負荷マウスやob/obマウスでも低下し、一方、インスリン分泌が低下するグルコキナーゼ欠損マウス、STZ投与マウスで上昇、また、インスリン受容体/IGF-1受容体阻害薬投与マウスで上昇した。糖尿病患者を含むヒト血清sEGFRは空腹時血糖、血清インスリン、HOMA-IR、HbA1cと正相関した。これより血清sEGFRはインスリン抵抗性を反映しうる新規バイオマーカー候補である。

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2017/12/18

L-セリンは光による概日時計のリセットを増強する

論文タイトル
l-Serine Enhances Light-Induced Circadian Phase Resetting in Mice and Humans
論文タイトル(訳)
L-セリンは光による概日時計のリセットを増強する
DOI
10.3945/?jn.117.255380
ジャーナル名
Journal of Nutrition American Society for Nutrition
巻号
J. Nutr. December 1, 2017 vol. 147 no. 12 2347-2355
著者名(敬称略)
安尾しのぶ、樋口重和 ほか
所属
九州大学大学院 ほか

抄訳

約24時間のリズムを刻む概日時計(体内時計)は食事の時刻や内容により調節される。しかし、特定の栄養素が概日時計に及ぼす影響については不明な点が多い。本研究では、概日時計に影響を及ぼすアミノ酸を同定することを目的とした。
CBA/Nマウスにおいて、回転輪活動リズムの位相変化量を指標として解析を行った。20種類のアミノ酸のうち、L-セリンを投与したマウスでは、光による概日時計の位相変化が強まることが判明した。この効果はGABA-A受容体アンタゴニストであるピクロトキシンにより阻害された。また、明暗周期を6時間前進させてL-セリンを経口投与したところ、新しい明暗周期に対する再同調が早まった。
L-セリンの効果をヒトで実証するため、L-セリンが光による概日時計の位相前進に及ぼす影響について、男子大学生を対象として解析した。L-セリンを就寝前に摂取して翌朝に強い光を浴びると、概日時計の位相の指標であるメラトニン分泌開始時刻が有意に大きく前進した。
以上の結果から、光による概日時計のリセットがL-セリンの摂取により強まることが解明された。本成果により、概日時計の乱れや時差ぼけの改善にL-セリンが有用である可能性が示唆された。

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2017/11/10

GPR62はcAMPシグナルを恒常的に活性化するが,雄マウスの生殖には必須ではない

論文タイトル
GPR62 constitutively activates cAMP signaling but is dispensable for male fertility in mice
論文タイトル(訳)
GPR62はcAMPシグナルを恒常的に活性化するが,雄マウスの生殖には必須ではない
DOI
10.1530/REP-17-0333
ジャーナル名
Reproduction Bioscientifica
巻号
Reproduction Vol.154 No.6 (755-764)
著者名(敬称略)
室井 智之, 与語 圭一郎 他
所属
静岡大学学術院農学領域

抄訳

Gタンパク共役型受容体(GPCRs)は,多様な生理的機能に関わっており,創薬の標的因子として有望だが,まだ機能の不明なオーファン受容体も多い。我々は,オーファン受容体の1つであるGpr62がマウスにおいて雄の生殖細胞に発現していること,また,その発現が精子分化に伴って上昇することを見出した。また,GPR62は多くのGPCRsに保存されているBBXXBモチーフやDRYモチーフを欠いており,リガンドの非存在下でcAMPシグナルを活性化することを見出した。変異体を用いた解析から,これらのモチーフの欠損が恒常活性化能に関係していることが分かった。Gpr62遺伝子欠損マウスを作製し,生殖における働きを調べたが,KOマウスの生殖能力は正常で,精子の分化や運動性にも異常はなかった。これらの結果は,GPR62は恒常的にcAMPシグナルを活性化するGPCRsであるが雄の生殖能には必須ではないことを示している。一方,我々はGpr61がGpr62と同様の発現パターンを示すとともに,cAMPシグナルを活性化する恒常活性化能を有することを見出した。この結果はGPR62とGPR61は機能的冗長性を有し,協調的に精子の分化や機能に関与していることを示唆している。

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2017/10/26

ビタミンEの過剰摂取は、通常および高脂肪食摂取においても、卵巣摘出したメスやオスマウスの骨量を減少しない

論文タイトル
Excessive Vitamin E Intake Does Not Cause Bone Loss in Male or Ovariectomized Female Mice Fed Normal or High-Fat Diets
論文タイトル(訳)
ビタミンEの過剰摂取は、通常および高脂肪食摂取においても、卵巣摘出したメスやオスマウスの骨量を減少しない
DOI
10.3945/jn.117.248575
ジャーナル名
Journal of Nutrition American Society for Nutrition
巻号
Vol. 147 No. 10
著者名(敬称略)
藤原 葉子, 池上 寛子 他
所属
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 ライフサイエンス専攻食品栄養科学コース

抄訳

主要なビタミンEであるαトコフェロールの破骨細胞活性化作用が報告されたことから、ビタミンE過剰摂取の骨粗鬆症に対するリスクが危惧されたが、ビタミンEの骨に対する影響については十分な見解は得られていない。本研究では、過剰量のビタミンE摂取が骨に及ぼす影響を、雄マウスおよび閉経後モデル雌マウスで検討した。
C57BL/6J雄性マウスに過剰量のビタミンE(1000mg/kg)を含む通常脂肪食(16%脂肪)を18週間投与したが、骨への影響は観察されなかった。肥満時の影響を観察するために、0, 200, 500, 1000mg/kgのビタミンEを含む高脂肪食(46%脂肪)を投与したが、同様に影響は観察されなかった。さらに、卵巣摘出手術を行った閉経後モデル雌マウスに1000mg/kgのビタミンEを含む高脂肪食を8週間投与したが、悪影響は観察されなかった。
1000mg/kgのビタミンE投与はヒトの摂取上限の8倍に相当し、過剰量のビタミンEを摂取しても骨に対する悪影響は認められなかった。また、肥満や閉経に伴う骨粗鬆症のリスク上昇時にも、ビタミンEは骨に悪影響を及ぼさないことが明らかになった。

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2017/10/10

分界条床核主核の雌優位な性的二型細胞集団の性ホルモンに依存した性分化

論文タイトル
Gonadal Hormone?Dependent Sexual Differentiation of a Female―Biased Sexually Dimorphic Cell Group in the Principal Nucleus of the Bed Nucleus of the Stria Terminalis in Mice
論文タイトル(訳)
分界条床核主核の雌優位な性的二型細胞集団の性ホルモンに依存した性分化
DOI
10.1210/en.2017-00240
ジャーナル名
Endocrinology Endocrine Society
巻号
Endocrinology Vol.158 No.10 (3512?3525)
著者名(敬称略)
森下 雅大, 塚原 伸治 他
所属
埼玉大学理学部生体制御学科調節生理学研究室

抄訳

 これまでに知られていなかった性的二型の領域がマウスの視索前野と分界条床核の境界に存在することを我々は以前報告した。我々はこの領域を再調査し、この領域が雄優位な性的二型核である分界条床核主核の腹側領域の一部であり、雌優位な性差を示すことを明らかにした。さらに、分界条床核主核腹側部(BNSTpv)の性差は性ホルモンの影響を受けて形成されることを明らかにした。
 雄のBNSTpvは出生日の精巣除去により雌化し、雌のBNSTpvは周生期のテストステロン投与により雄化した。BNSTpvの性差は思春期前から見られたが、雌では思春期にBNSTpvの体積が増加し、雄ではBNSTpvのニューロンが脱落することで成熟期に性差が顕著になった。思春期前の精巣除去はBNSTpvの性分化に影響を及ぼさなかったが、思春期前の卵巣除去はBNSTpvの体積増加を抑制するとともにニューロンの脱落を引き起こした。新生仔期の精巣由来テストステロンにはBNSTpvを雄化する作用があり、思春期の卵巣由来ホルモンはBNSTpvの雌化に重要であることが示唆された。

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2017/08/30

雌メダカにおけるGnRH1ニューロンの高頻度発火活動は、脳下垂体GnRH1神経終末からのGnRH1ペプチド放出を引き起こす

論文タイトル
HighーFrequency Firing Activity of GnRH1 Neurons in Female Medaka Induces the Release of GnRH1 Peptide From Their Nerve Terminals in the Pituitary
論文タイトル(訳)
雌メダカにおけるGnRH1ニューロンの高頻度発火活動は、脳下垂体GnRH1神経終末からのGnRH1ペプチド放出を引き起こす
DOI
10.1210/en.2017-00289
ジャーナル名
Endocrinology Endocrine Society
巻号
Endocrinology Vol.158 No.8 (2603?2617)
著者名(敬称略)
長谷部 政治, 岡 良隆
所属
東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻

抄訳

 脊椎動物の脳において、視床下部の生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)ニューロンは、GnRHペプチド放出を介して脳下垂体の黄体形成ホルモン(LH)分泌とそれに続く排卵を引き起こす。このGnRHペプチド放出の調節には、GnRHニューロンの発火活動が関与していることが示唆されていたが、それらの直接的な関係性については不明瞭であった。本研究では、2種類の遺伝子組み換えメダカ(GnRH1ニューロンにEGFP、LH細胞に蛍光Ca2+インジケーターIPを導入)の全脳in vitro標本を用いて電気生理学・Ca2+イメージングを行うことで、両者の関係性をより直接的に明らかにした。
 視床下部GnRH(GnRH1)ニューロン細胞体へのグルタミン酸局所投与により、それらの高頻度発火活動を引き起こすと、GnRH1ニューロンの軸索投射先である脳下垂体LH細胞で、軸索終末から放出されたGnRHペプチドが受容されたことによるCa2+応答が見られた。
本研究により、GnRH1ニューロンの細胞体における高頻度発火活動が、脳下垂体LH細胞に投射する軸索の終末からGnRH1ペプチド放出を引き起こすことが明らかとなった。

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2017/08/09

神経内分泌腫瘍に対する臨床試験においてPFSはOSのサロゲートエンドポイントとして妥当か

論文タイトル
Progression―free survival as a surrogate endpoint in advanced neuroendocrine neoplasms
論文タイトル(訳)
神経内分泌腫瘍に対する臨床試験においてPFSはOSのサロゲートエンドポイントとして妥当か
DOI
10.1530/ERC-17-0197
ジャーナル名
Endocrine-Related Cancer BioScientifica
巻号
Endocrine-Related Cancer Vol.24 No.9 (475-483)
著者名(敬称略)
今岡 大 他
所属
国立がん研究センター東病院肝胆膵内科

抄訳

悪性腫瘍を対象とした臨床試験におけるゴールドスタンダードは一般に全生存期間(OS)と考えられている。一方、神経内分泌腫瘍(NEN)を対象とした第III相試験においては、プライマリーエンドポイントとして無増悪生存期間(PFS)が用いられることが多いが、OSに対するPFSのサロゲートエンドポイントとしての妥当性は検証されたことがない。そこで、その妥当性を検証するためにシステマテックレビューが行われた。解析においてはデータベースを用いて電子的に文献が収集され、1996~2016年の間にNENを対象として行われた臨床試験を対象としたが、neuroendocrine carcinomaを含む試験は除外した。適格基準を満たす20試験が解析の対象となり、30の試験アームと2530人の患者が含まれた。試験アームごとの検討では、PFSはOSとの有意な相関を示したが(rs=0.587)、客観的奏効率は有意な相関を示さなかった。サブグループ解析では、ソマトスタチンアナログ製剤の併用が許容されないサブグループで高い相関が認められた。これらの結果より、NENを対象とした臨床試験において、PFSはOSと相関しており、サロゲートエンドポイントとして許容されるものと考えられた。

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2017/08/07

食事摂取はGIP/PSG17を介して受精に影響を与える

論文タイトル
Food Intake Affects SpermーEgg Fusion Through the GIP/PSG17 Axis in Mice
論文タイトル(訳)
食事摂取はGIP/PSG17を介して受精に影響を与える
DOI
10.1210/en.2016-1861
ジャーナル名
Endocrinology Endocrine Society
巻号
Endocrinology Vol.158 No.7 (2134-2144)
著者名(敬称略)
清水 辰徳、山田 祐一郎 他
所属
秋田大学大学院医学研究科 医学専攻 病態制御医学系 内分泌・代謝・老年内科学講座

抄訳

過食や飢餓状態はともに生殖能を低下させることが知られているが、食事と生殖能をつなぐ分子機構は明らかにされていなかった。我々は、食事と男性の生殖能の関係に着目し研究を進めた。本研究では、摂食により小腸上部から分泌される消化管ホルモンGastric inhibitory polypeptide (GIP)の受容体がマウス精子細胞に発現し、受精に必須とされる卵側の因子CD9に結合するPSG17の発現を正に制御すること、PSG17が精子頭部に発現し、GIPシグナルを遮断したマウスの精子が野生型マウスの精子と比較して有意に卵との受精能が低いことを報告する。また、摂食によってGIPの血中濃度は上昇し、精巣でのPsg17発現も増加するが、長期間高脂肪食を負荷すると精巣のGIP受容体発現量が著明に低下し、GIP抵抗性が生じることも明らかになった。これらの結果は、飢餓によるGIP血中濃度の低下や、過食によるGIP受容体の発現量低下によってもたらされるGIPシグナルの低下が受精能を低下させることを示唆する。また、精巣におけるGIP抵抗性は、肥満症・糖尿病における男性不妊の一因と考えられることから、GIP抵抗性の改善が、肥満症・糖尿病における男性不妊の新たな治療法となることが期待される。

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2017/07/24

活性イオウ分子種は、活性中心のシステイン残基のS-ポリスルフィド化を介してCa2+/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼIVを不活性化する

論文タイトル
Reactive sulfur species inactivate Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase IV via Sーpolysulfidation of its activeーsite cysteine residue
論文タイトル(訳)
活性イオウ分子種は、活性中心のシステイン残基のS-ポリスルフィド化を介してCa2+/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼIVを不活性化する
DOI
10.1042/BCJ20170092
ジャーナル名
Biochemical Journal Biochemical Society
巻号
Biochemical Journal Vol.474 No.15 (2547-2562)
著者名(敬称略)
髙田 剛、渡邊 泰男 他
所属
昭和薬科大学医療薬学系薬理学研究室

抄訳

活性イオウ分子種(RSS)は、生体内で産生され非常に高い抗酸化能を示し、生体内のレドックス恒常性を維持している。加えて、標的タンパク質の特定のシステイン残基を多イオウ化修飾(-S-(S)n-H: S-ポリスルフィド化)することでタンパク質機能を調節している。一方、Ca2+/カルモデュリン(CaM)依存性プロテインキナーゼIV(CaMKIV)は、Ca2+/CaM結合と上流のキナーゼによるリン酸化修飾によってその活性が制御されている。本論文では、核内に局在するCaMKIVのRSSによる部位特異的S-ポリスルフィド化修飾によって、下流の遺伝子転写活性が抑制されていることを見いだした。さらに、これらの現象が小胞体ストレス時に作動していることを示唆した。つまり、小胞体ストレス時の新規応答システムの1つとして、RSSを介した新規CaMKIV活性阻害による遺伝子転写活性抑制があるのかもしれない。

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2017/06/19

膀胱癌のイメージングバイオマーカーとしての拡散強調MRI

論文タイトル
DWI as an Imaging Biomarker for Bladder Cancer
論文タイトル(訳)
膀胱癌のイメージングバイオマーカーとしての拡散強調MRI
DOI
10.2214/AJR.17.17798
ジャーナル名
American Journal of Roentgenology American Roentgen Ray Society
巻号
AJR June 2017, Volume 208, Number 6, 1218-1228.
著者名(敬称略)
吉田 宗一郎 他
所属
東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 腎泌尿器外科学

抄訳

膀胱癌の診療において、腫瘍の存在診断のみならず、進達度診断、悪性度や治療効果判定等の質的診断が求められる。拡散強調MRI (DWI)は組織内の水分子の動きである拡散現象を利用した機能的画像法であり、近年、膀胱癌の評価における臨床利用が進んでいる。DWIにて膀胱癌は明瞭かつ均一な高信号を呈し、その一方で膀胱内の尿の信号は良好に抑制されため、DWIは膀胱癌の描出に優れている。DWI信号は腫瘍組織の特徴を反映し、その信号の定量的指標である見かけの拡散係数(ADC値)は組織学的悪性度や生物学的悪性度を反映するイメージングバイオマーカーとなる。膀胱癌の再発評価、化学放射線療法に対する感受性予測や治療効果判定等の臨床経過の評価におけるDWI信号やADC値の有用性が示されている。さらに、DWIBS法の使用により、一度に全身のDWIを撮影可能となっており、転移性膀胱癌の評価における有用性の確立に期待される。

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