抄訳
以前の研究でセフィデロコル承認前に国内単施設で収集されたStenotrophomonas maltophilia血流感染症株146株のうち1株(TUM26315)がセフィデロコルに高度耐性を示したため、ドラフトゲノム解析を行った。TUM26315株はgenomic group 6に属し、鉄トランスポーター遺伝子であるcirAの未成熟終止コドン生成を伴うフレームシフト変異が認められた。また、追加で実施したアズトレオナム+セフタジジム・アビバクタムの薬剤感受性試験で耐性を示したが、染色体性のβ-ラクタマーゼ遺伝子の塩基配列は一般的なものであった(blaL1B, blaL2B)。